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不動産トレンド 環境不動産懇談会提言

RETIOメルマガ第65号 より

 

国土交通省が設けた環境不動産懇談会(座長:野城智也 東京大学生産技術研究所教授)が4月に提言を公表しました。本懇談会は、投資・金融、オーナー、不動産仲介など立場の異なる様々な市場参加者があつまり、昨年11月にスタートしたものです。

提言は、我が国の不動産市場が国際競争力を高めるためには、防災対応(緊急課題)と環境対応(長期的課題)を両輪で推進することにより、持続可能な成長シナリオを描くことが必要とした上で、現在は、情報の欠如等を背景に、不動産の環境対応が市場で積極的に評価されているとは言い難いとしています。

提言内容は、

(1)情報の可視化・流通の促進の視点
 1)情報自体の内容・形態
 ・レーティングの活用・普及、今後議論される世界共通指標との整合等
 ・エネルギー消費量等のベンチマークの作成などわかりやすい情報提供
 2)オーナーによる情報の効率的な計測・保管及び提供
 ・オーナーによる情報の効率的な計測・保管の推進、必要に応じた可視化・提供
 ・エネルギー消費量等のビル入り口等での表示による意識啓発
 3)投資・金融、テナント、不動産仲介の立場による情報の活用
 ・環境不動産の選好・選別に向けた情報の積極的活用

(2)既存ストックの対応とテナントの需要喚起等による環境不動産市場の拡大の視点
 ○既存ストックにおける環境対応
 1)オーナーとテナントの協働
 ・適正な費用分担・利益分配によるwin-winの新たな枠組みの普及促進、賃貸借契約時
 における合意形成
 2)小ビル・地方部をはじめとした環境対応の推進
 ・改正不動産特定共同事業法案における新たなスキームなど証券化の活用
 ・先進的な環境対応の実践例の共有
 ○テナントの需要喚起
 ・テナントニーズの吸い上げと新規需要開拓、インセンティブによる需要の後押し
 ・テナントとしての公的機関による環境不動産への入居推進

という構成でとりまとめられています。

そして、今後の展開に向けて重要なことは、「鶏が先か卵が先か」の議論が続くよりも重要な役割を担う各市場参加者が幅広く連携・協力しあう体制のもとに、実際に具体的な検討を進め、ひとつひとつ前進していくことであるとしています。

本提言は、持続可能な社会基盤への転換、ひいては低炭素・循環社会の実現に向けた不動産市場からのアプローチとして、注目する必要があると思われます。
(環境不動産ポータルサイト http://tochi.mlit.go.jp/kankyo/index.html

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