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不動産トレンド これからの不動産業

RETIOメルマガ第63号 より

  本格的な人口減少と少子高齢化、昨年3月に発生した東日本大震災など、不動産業を 取り巻く社会環境は、大きな変化が生じています。こうした中、これからの不動産業を考える研究会(座長:小林重敬東京都市大学、事務局:不動産流通近代化センター)によりこの4月に中小不動産業の今後の事業展開のあり方について報告書がとりまとめられました。


  報告書では、今後の事業展開のあり方を検討する上で、「顧客満足度の向上」が重要なキーワードとしています。その上で、従業員教育の充実・従業員満足度の向上、消費者への情報発信の強化、コンプライアンスの徹底により、企業としてのアイデンティティを確立していくことが必要だとしています。
そして、事業展開における方向性として3つを挙げています。


  まず、顧客密着の強化です。より一層の顧客密着により、一つ一つのニーズを把握し、的確な情報提供を行うこと、更には、媒介業務の周辺分野にも不動産業が関わっていくことが求められているとした上で、具体的には、インスペクション(建物検査)、デューデリジェンスという媒介業務の入り口の部分、エスクロー※などの媒介業務の出口の部分を包含して、これらに関与する税理士、司法書士、不動産鑑定士、金融機関、リフォーム業者、インスペクション(建物検査)業者など様々な専門家とのネットワークを構築し、連携・コーディネートして、不動産取引全体をマネジメントする役割が不動産業に求められているとしています。


  第二に、地域密着の強化です。空き地・空き家対策、高齢者の見守りなどのコミュニティーサービス、災害時の住宅支援などが求められるとしています。


  第三に新たな市場へのアプローチです。高齢者の高齢者向け賃貸住宅への住替え支援、高齢者の資産活用や相続支援、中古住宅の売買に併せたリフォームの提案、定住外国人や留学生向け住宅、ペット対応可能賃貸住宅、シェアハウスなどのニッチ市場などは今後の新たな市場であるとしています。


  不動産業の目指すべき将来像については、昭和61年に「21世紀への不動産業ビジョン」、バブル崩壊後の平成4年に「新不動産業ビジョン」、更にその5年後の平成9年に「不動産業リノベーションビジョン」が、建設省において策定されています。その後、10年余が経過している今、新たな不動産業像が求められているといえます。


  現在、不動産流通市場活性化フォーラム(座長:中川雅之日本大学教授、事務局:国土交通省)において、今後の不動産市場のあり方について議論がなさなれており、この夏、報告書がとりまとめられる予定ですが、この中で新たな不動産業のあり方についても提言されることを期待したいと思います。

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