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不動産トレンド 既存住宅インスペクション・ガイドラインについて

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★☆《既存住宅インスペクション・ガイドラインについて》★☆

RETIOメルマガ第78号 より

 

 

昨年来、中古住宅流通市場の整備に関する取組が官民挙げて進められています。
その一連の取組みの一つとして、昨年3月、国土交通省により「中古住宅・リフォームトータルプラン」が策定されましたが、これは、中古住宅流通・リフォーム市場の環境整備を進め、国民の住生活の向上を目指すとともに市場規模の拡大を通じた経済活性化に資することを目的とした施策パッケージです。その中で、中古住宅の売買時に、買主、売主、不動産仲介業者等が依頼者となって、第三者が住宅の現況検査を行い依頼者に報告するシステムとして、インスペクションがあり、その検査方法やサービス提供等についての指針を示すことが提言されていました。

これを受け、昨年12月に、学識経験者、建築関係団体等の有識者で構成する「既存住宅インスペクション・ガイドライン検討会」が設置され、4回の会議を経て、去る4月26日にガイドライン(案)が概ねまとめられたところであり、近々、パブリックコメントに付される予定とのことです。同ガイドラインは、住宅の不具合箇所の修繕や性能向上に係る診断ではなく、その前段階における基礎的な検査という意味での「既存住宅一次インスペクション(既存住宅現況検査)」を対象とし、技術的な面を中心とする指針であり、依頼者等からの信頼性を確保して、円滑な普及を図ることを目的としているものです。


ちなみに、昨年11月に一般財団法人 不動産適正取引推進機構において実施した不動産事業者へのアンケート調査では、
・インスペクションの普及を図るなら、検査項目、評価基準等の標準化が必要との回答が65%、
・技術者の育成、事業者の育成が必要との回答が35%、
・インスペクションの普及促進については、インスペクションを利用するか、単なる現状有姿売買にするか等に関する当事者の自由な判断を阻害しないように配慮しつつ進めてほしいという回答が48%
という結果でした。


不動産事業者からみて、インスペクションの仕組みはまだまだ発展途上にあることから、内容の標準化、公正な業務実施等により信頼性が確保されることが先決であり、その上で、個々の不動産取引における必要性に応じて利用するか否かが決まるということでしょう。
そういう意味では、今回のガイドライン(案)の公表は、大きな一歩ということです。
特に大事な点としては、インスペクション事業の客観性・中立性の確保を図るため、いわゆる「利益相反」の問題が生じないようにする方針が提示されたことです。他の事業を兼業しているインスペクション事業者の場合に遵守すべき事項、リフォーム工事業者との関係における遵守すべき事項などを示し、公正な業務実施に向けた視点を提示しています。
インスペクション事業者によるインスペクションの信頼性確保を目指した取組みの推進により、買主、売主、不動産仲介業者が安心してインスペクションを利用・紹介できるようになることが期待されています。

 

 

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